【個人事業主】会計ソフトは本当に必要か?エクセルとの違いを比較して解説

個人事業主として独立したばかりのころ、「会計ソフトって本当に必要なの?エクセルでも仕訳の管理はできるし、無料で使えるし、わざわざお金を払うのはもったいない気がする。
このように考えている方が多いのではないでしょうか?
私は開業したばかりの頃、エクセルだけ経理を処理していました。
実際に経理作業を続けてみると、入力ミスが増え、確定申告の時期に焦り、毎月の仕訳チェックに何時間も費やす日々が続き、
「これ、けっこう大変だ。仕訳で入力ミスとかしたらヤバイ。。。」
と感じるようになります。
この記事では、エクセルで経理を続けることの問題点、VBAを使った自動化の可能性と限界、そして会計ソフト「マネーフォワード」を導入するとどう変わるかを、私の実体験をもとに丁寧に解説します。
読み終えたころには、「会計ソフトが必要かどうか」の答えがはっきり見えているはずです。
結論:個人事業主に会計ソフトは「必要」です
まず結論からお伝えします。
個人事業主にとって、会計ソフトの導入は「あったほうがいい」ではなく、「あったほうが圧倒的に有利」です。
エクセルでの経理が「できるかどうか」でいえば、もちろん可能。
VBAを駆使すれば、仕訳の転記や集計もある程度は自動化できます。
しかしVBAでは対応できないことが必ず出てきます。
「銀行口座との自動連携」「クレジットカード明細の自動取り込み」「確定申告書類の自動作成」、などは、会計ソフトでなければ実現できません。
私は2020年に独立し、最初はエクセルで経理をしていました。
その後マネーフォワードを導入してからは、経理にかける時間が大幅に減り、今では本業の合間の休憩時間に入力を済ませています。
「コストがかかる」という不安は理解できます。
でも時間と精神的コストを考えると、会計ソフトのほうがはるかに「安い」と感じています。
個人事業主がエクセルで経理を続けると起こる3つの問題
会計ソフトを使わずエクセルだけで経理を管理していると、さまざまな問題が積み重なってきます。
特に個人事業主の場合、経理担当者が自分一人であるため、問題が見えにくく、気づいたときには深刻な状況になっていることも少なくありません。
問題①:入力ミスが増え、気づかないまま積み重なる
エクセルでの仕訳は、すべて手入力です。
勘定科目の入力ミス、金額の桁間違い、同じ取引を二重で入力してしまう
こうしたミスは、経理に慣れている人でも頻繁に起こります。
しかもエクセルには「仕訳の整合性チェック」機能がないため、ミスが積み重なったまま確定申告の時期を迎えてしまうことがあるので注意が必要です。
以下のような経験に心当たりはありませんか?
- 「先月の数字と今月の数字が合わない」と気づいて何時間もさかのぼって確認した
- 領収書をもとに仕訳を入力したつもりが、同じ取引を2回入力していた
- 確定申告直前に帳簿の数字と通帳の残高が一致せず、原因を探し続けた
こうした経験が積み重なると、経理への苦手意識がどんどん強くなっていきます。
問題②:銀行口座やクレカの明細を手動で転記する手間がかかる
エクセルでは、銀行やクレジットカードの取引データを自動で取り込む機能がありません。
毎月、通帳やネットバンキングの明細をエクセルに転記する作業が必要になります。
事業が軌道に乗ってくると、取引件数も増える → 毎月50件、100件と増えていく転記作業は、時間だけでなく精神的な疲労も大きくなる、
これが「経理が嫌いになる」原因の一つです。
問題③:確定申告のたびに膨大な作業が発生する
エクセルで管理した仕訳データを確定申告に使うには、「青色申告決算書」や「確定申告書」を別途作成する必要があります。
この作業が毎年2月〜3月に集中するため、繁忙期と確定申告の作業が重なり、精神的に追い詰められる個人事業主は非常に多いです。
私自身、独立した最初の年の確定申告は、商工会議所に相談しながら何週間もかけて書類を作成しました。
「こんなに大変なら、最初から会計ソフトを使えばよかった」と今でも後悔しています。
2.なぜエクセルでの経理はうまくいかないのか?原因を深掘りする
エクセルでの経理がうまくいかない根本的な原因は、「エクセルが経理専用ツールではない」からです。
エクセルはあくまでも表計算ソフト。
柔軟性が高いぶん、経理に必要な「仕訳の整合性チェック」「税法に準拠したフォーマット」「外部データとの自動連携」といった機能が備わっていません。
原因①:仕訳の自動チェック機能がない
会計の基本は「借方と貸方の金額が一致する」こと(貸借バランス)です。
専用の会計ソフトであれば、入力した仕訳が合っているかどうかをリアルタイムでチェックしてくれますが、エクセルにはこの機能がありません。
ミスをしても気づけないまま進んでしまう可能性が高いのです。
原因②:外部データとの連携が手動になる
銀行口座・クレジットカード・PayPay・各種決済サービスなど、現代の個人事業主が使う決済手段は多岐にわたります。
これらのデータをエクセルに取り込むには、CSVをダウンロードして貼り付けるか、一件一件手入力するしかありません。
取引件数が増えるほど、この作業の負担は指数関数的に大きくなります。
原因③:属人化しやすく、管理が複雑になる
エクセルでの経理は、「自分だけが理解できる管理方法」になりがちです。
独自のシート構成、独自の関数、独自の仕訳ルール、など、これらは自分にとっては使いやすくても、税理士などの第三者が見たときに把握しにくいという問題が生じます。
申告の際に余計な説明や修正が必要となる可能性が高いので注意しましょう。
VBAで経理を自動化する方法と、その限界
エクセルでの経理の問題を少しでも解決しようと、VBAを使った自動化に挑戦する個人事業主も少なくありません。
VBAとはエクセルをプログラムで動かすための仕組みで、うまく活用すれば、手作業の一部を自動化できます。
実際に私は経理処理を自動化するVBAをいくつも開発してきました。
ここからは、経理処理に有効なVBA事例をご紹介します。
VBAでできる自動化の例
VBAを使うと、次のような処理が自動化できます。
これらは確かに便利で、手入力の手間を減らすことができます。
私もVBAを使って仕訳データを別シートに転記するマクロを作り、しばらくは活用していました。
VBAの限界:自動化できないことが多すぎる
ただし、VBAでできることには明確な限界があります。
- 銀行口座やクレジットカードとの「リアルタイム連携」はできない
- 仕訳の勘定科目をAIが自動提案する機能はない
- 確定申告に必要な青色申告決算書・貸借対照表を自動で生成できない
- VBAのコードに不具合があると、データが壊れるリスクがある
VBAはあくまでも「エクセルを少し便利にする」ツールです。
会計専用ソフトが持つ機能には、どれだけVBAを工夫しても追いつけません。
VBAを学ぶコストも見逃せない
VBAを使いこなすには、ある程度のプログラミング知識が必要となります。
エラーが出たときのデバッグ作業、コードの保守・修正など、これらの時間コストを考えると、「VBAで頑張る」よりも「会計ソフトを使う」方が遥かに効率的です。
会計ソフトを導入するとここまで変わる
エクセルVBAの限界を知ったうえで、次に会計ソフトを使うとどう変わるかを見ていきましょう。
実際に私が愛用している会計ソフト「マネーフォワード」との比較をご紹介します。
銀行口座・クレカとの自動連携で入力が激減する
マネーフォワードでは、銀行口座やクレジットカードを登録しておくと、取引データが自動で取り込まれます。
やることは取り込まれたデータの勘定科目を確認・修正するだけです。
毎月の手入力がほぼゼロになるため、経理にかかる時間は劇的に短縮されます。
仕訳の勘定科目をAIが自動提案してくれる
「この取引は何の勘定科目に分類すればいい?」という悩みは、特に経理初心者の個人事業主にとって頭を悩ませる問題です。
マネーフォワードでは、過去の仕訳パターンをAIが学習し、勘定科目を自動提案してくれます。
わからない仕訳は、マネーフォワードの公式サイトのQ&Aを見れば、ほぼ解決できるので安心です。
確定申告書類を自動で作成できる
青色申告を行う個人事業主にとって、確定申告書類の作成は大きな山場です。
マネーフォワードでは、日頃の仕訳データをもとに「青色申告決算書」「貸借対照表」「確定申告書」を自動で作成してくれます。
私は青色申告での確定申告をマネーフォワードで行っていますが、日頃から口座連携と仕訳を続けていれば、確定申告は驚くほど簡単に処理できます。
関連記事「個人事業主はマネーフォワードを使うべき理由」では、VBAでの経理処理からマネーフォワードに切替えた私の体験を紹介しています。
会計ソフトの導入を検討されている方は是非チェックしてみてください。
エクセルVBAとマネーフォワードを徹底比較
具体的にどのような違いがあるか、主要な項目で比較してみましょう。
| 比較項目 | エクセルVBA | マネーフォワード |
| 仕訳の自動化 | 無料 | 無料〜月額1,280円〜 |
| 仕訳の自動化 | △ 部分的に可能 | ◎ 銀行・カード連携で自動 |
| 確定申告書類 | ✕ 別途作成が必要 | ◎ ワンクリック自動作成 |
| 銀行口座連携 | ✕ 非対応 | ◎ 対応 |
| クレジットカード連携 | ✕ 非対応 | ◎ 対応 |
| 請求書発行 | △ 手動作成 | ◎ アプリ内で完結 |
| 操作の難易度 | △ VBA知識が必要 | ○ 直感的に操作可能 |
| ミス・入力漏れ | ✕ 発生しやすい | ◎ 自動化でほぼゼロ |
この表を見ると、初期費用以外のほぼすべての面でマネーフォワードが優位であることがわかります。
特に「自動連携」「確定申告書類の自動作成」は、エクセル+VBAでは代替できない大きな強みです。
【個人的感想】マネーフォワードのメリット・デメリット
マネーフォワードを実際に使ってみた経験から、メリットとデメリットを正直にお伝えします。
メリット:経理処理が確実に楽になる
- 銀行・クレカ連携で入力作業が激減
- 確定申告書類が自動作成される
- 仕訳の勘定科目をAIが提案してくれる
- スマホアプリで外出先でも操作できる
- インボイス・電子帳簿保存法に対応済み
- 請求書発行機能も含まれていて一元管理できる
デメリット:月額費用と慣れるまでの時間が必要
- パーソナルプランは月額1,280円〜の費用がかかる(無料プランは機能制限あり)
- 操作に慣れるまで1〜2ヶ月ほど時間がかかる場合がある
- インターネット環境が必要(オフライン不可)
費用について補足すると、個人事業主には「パーソナルプラン」がおすすめです。
下位の「パーソナルミニプラン」は電子ファイルの保存枚数やレシート撮影枚数に上限があり、事業が拡大してきたときに不便を感じる可能性があります。
最初からパーソナルプランを選んでおくと、機能制限を気にせず使えるのでおすすめです。
【プランの選び方ポイント】
- パーソナルミニ:取引件数が少ない、副業レベルの方向け
- パーソナル:本格的に個人事業を営む方向け(これがおすすめ!)
- パーソナルプラス:事業規模が大きく、取引件数が多い方向け
マネーフォワードでの仕訳のやり方・手順
マネーフォワードの基本的な使い方を、実際の手順に沿って紹介します。
難しい操作はほとんどなく、初めての方でも直感的に使い始められます。
STEP1:口座・クレカを連携する
まずはマネーフォワードに銀行口座やクレジットカードを登録します。
「連携サービス」メニューから使用している金融機関を検索し、ネットバンキングのIDとパスワードを入力するだけで連携が完了。
連携後は取引データが自動で取り込まれるため、手入力がほとんど必要なくなります。
STEP2:取り込まれた取引に勘定科目を設定する
自動で取り込まれた取引データには、AIが勘定科目を自動提案してくれます。
提案が正しければそのまま確定、違う場合はプルダウンから正しい勘定科目を選ぶだけ。
一度設定したルールは次回から自動で適用されるため、使えば使うほど入力が楽になっていきます。
STEP3:月次の収支を確認する
仕訳が完了したら、「レポート」メニューから月次の収支状況を確認できます。
売上・経費・利益の推移がグラフで一目でわかるため、事業状況の把握に利用しましょう。
STEP4:確定申告書類を出力する
年度末になったら、「確定申告」メニューから青色申告決算書・貸借対照表を自動生成できます。
日頃からきちんと仕訳を続けていれば、確定申告の準備はほとんど完了しているも同然です。
出力された書類を確認してe-Taxから提出するか、印刷して税務署に持参するだけ。
私がマネーフォワードを導入した経緯と使ってみた感想
私は2020年に10年勤めた会社を辞め、個人事業主として独立しました。
独立当初は、経理についての知識はほぼゼロ。
仕訳とは何か、確定申告の手順、青色申告と白色申告の違いなど、これらをすべて、無料セミナーや商工会議所の相談窓口で一から教えてもらいながら学びました。
独立後しばらくは、エクセルで仕訳を管理していましたが、取引件数が増えるにつれて入力とチェックにかかる時間がかかるように。。。
「このままでは本業に集中できない」と感じるようになっていきました。
その頃、いろいろな個人事業主の先輩方から「個人事業主ならマネーフォワードが絶対おすすめ」と紹介してもらいまずは無料お試しで利用してみることにしました。
最初は使い慣れない操作画面で苦労しましたが、使っていくうちに「口座連携の手軽さ」や「仕訳のやりやすさ」を感じるように。
銀行口座とクレジットカードを登録 → 取引データが自動で取り込まれる → 勘定科目を確認する
たったこれだけの操作で仕訳が完成します。
今では、仕訳・銀行口座連携・確定申告・請求書発行をすべてマネーフォワード1本で完結させています。
経理にかける時間と手間が激減し、今では本業の合間の休憩時間に入力を済ませられるようになりました。
仕訳でわからないことがあっても、マネーフォワードの公式サイトのQ&Aを見ればほぼ解決できるので、困ることはほとんどありません。
個人事業主におすすめのプランはどれ?
マネーフォワードには複数のプランがあります。
個人事業主向けには「パーソナルミニ」「パーソナル」「パーソナルプラス」の3つが主なプランです。
パーソナルプランがおすすめな理由
私がおすすめするのは「パーソナルプラン」です。
パーソナルミニプランは月額料金が安い反面、「電子ファイルの保存数」「レシートの撮影枚数」に上限が設けられています。
事業が軌道に乗ってきて取引件数が増えると、この上限に引っかかって不便を感じる可能性があります。
パーソナルプランであれば、こうした制限がなく快適に使えます。
「まずは操作性を確かめたい」という場合は、無料トライアル期間を活用してから判断するのがおすすめです。
まとめ:個人事業主に会計ソフトは必要です
この記事では、個人事業主が会計ソフトを必要とする理由を、エクセルVBAとの比較を通じて解説してきました。
改めてポイントを整理すると、以下のとおりです。
- エクセルでの経理は「できる」が、ミスが多く時間がかかる
- VBAで自動化できる範囲には限界があり、銀行連携・確定申告書類の作成には対応できない
- 会計ソフトなら、仕訳・口座連携・確定申告・請求書発行をすべて1本で完結できる
- マネーフォワードは操作が直感的で、個人事業主の経理に必要な機能が揃っている
- 個人事業主にはパーソナルプランがおすすめ
エクセルでの経理には限界があります。
「もう少し頑張れば大丈夫」と思いながら、毎月の仕訳入力・チェック・確定申告の書類作成に何時間も費やし続けるのは、時間とエネルギーの無駄です。
その時間を本業に使えたら、どれだけ事業が前に進むでしょうか。
まずは無料でマネーフォワードを試してみてください。
私がそうだったように、「なんでもっと早く使わなかったんだろう」と感じるはずです。
→ → → 会計業務の手入力を効率化【マネーフォワード クラウド】






