電験3種は役に立たない!?【この資格で生活している私が魅力を紹介】
こんな疑問にお答えします。
結論からいうと、
電験三種は電気主任技術者として働くことができるようになる国家資格で凄い役に立つ
です。
高圧以上の電気設備がある事業所には電気の法律上必ず電気主任技術者を置かなければなりません。
言いかえると、町でよく見かける高圧受電をしているコンビニや工場は必ず電気主任技術者に電気設備の保守管理を依頼しなければならないということです。
電気主任技術者の働き口は溢れかえっている!ということになります。
電験三種を保有しているという条件で就職先を検索したとき、大きいビルや施設の電気主任技術者として採用する!という募集をよく見かけます。
これは電験三種という資格は就職に有利である!という証拠です。
電気設備を保守管理する会社に勤めていた時に電験三種を取得、
もっと電験三種という資格を有効に使える仕事がしたい!という思いから転職し、今では以前勤めていた会社よりもいろんな面で優遇された環境で仕事ができいます。
この記事ではこんな私が電験三種という国家資格の魅力について紹介していきます。
目次
電験3種とはどのような資格なのか
電験三種とは発電所や変電所、商業施設や工場に設置されている電気設備の保守・監督をすることができるようになる資格です。
電験三種は正式名称を「第三種電気主任技術者」といいます。
ほかにも「第二種電気主任技術者」、「第一種電気主任技術者」があり、3つの資格の違いとしては担当できる設備の大きさが異なります。
中でも「第一種電気主任技術者」という資格があれば、どんなに大きな発電所や変電所でも電気設備の保安・監督を行うことができるので、
3つの資格の中で一番難しく、凄い資格ということになります。
電気主任技術者が必要とされる施設(高圧受電)が増えているにも関わらず、電気主任技術者が少ないため仕事が溢れているのが現状です。
例えば、現在コンビニは高圧受電しているお店がほとんどで、1店舗毎に電気主任技術者が必要となります。
コンビニの店舗数を考えただけでも相当数の仕事があります。
これからの時代、人件費を削減するためにロボットを導入して仕事の効率化を図る企業が増えると思います。
そうなった場合、電気の使用量が増え低圧ではなく高圧を受電する必要がある!というケースが出てくるはずです。
高圧の受電が必要ということは電気主任技術者が必要になるということになります。
電気主任技術者として仕事をするには以下の条件があります。
- 電験三種に合格すること
- 電気主任技術者が行う仕事の経験を積むこと
電験三種に合格したからといってすぐに電気主任技術者になることはできないので注意が必要です。
厳しい条件があるものの現在の制度を考えると、
電験三種という資格の魅力はかなり大きいと思います。
将来的に電気主任技術者として仕事をしたい!と考えている方にとって、
電験三種合格が最低限の条件です。
「これから電験三種の試験を受験する」「現在電験三種を受験中」という方は合格に向けて頑張ってください。
下記の記事では、電験三種おすすめ参考書について詳しく紹介しています。電験三種の勉強するにあたって参考書選びはとても重要です。電験三種に関する参考書、問題集、教科書などいろんな種類が発売されています。欲しい参考書の目星をつけずに買いに行っても、なにをかっていいのか迷ってしまうと思います。
記事で紹介されている参考書は電験三種を取得することができた私が実際に使って、わかりやすい!使いやすい!と感じたものです。是非参考にしてみてください。
電験3種が役に立たないと感じる理由
電験三種は取得しても役に立たない!という情報をネットやSNSなどでよく見かけます。
実際に私も会社に勤めているときは同じように感じていました。
なぜ電験三種を取得しても役に立たない!といわれるのか私なりに分析してみたのでご紹介していきます。
会社員では電験三種という資格の恩恵を受けづらい
私が勤めていた会社では、
電験三種を合格したら報奨金(1万円)がもらえる。しかし業務内容や給料(特別手当)アップなどは一切なし
数百人いる社員の中で、電気主任技術者として登録されているのはたったの4人
という条件でした。
出世すればいずれ主任技術者として登録されて手当てがついたのかもいれませんが、
何十年後の話なのかわかりません。
会社員で電験三種に合格しても私のように、
電気の法律上では電気主任技術者として仕事ができるようになっただけで、会社の規則上なんの変化もない!
という方がほとんどだと思います。
これが「電験三種は役に立たない」と言われる大きな原因の1つだと思います。
電験三種を使って仕事がしたい!とほんきで考えている方は会社の就業体系を調べ直す、または転職することをおすすめします。
実務経験を積まなければ電気主任技術者として従事できない
電験三種の試験を合格しても実務経験がなければ電気主任技術者として従事することはできません。
どうやって実務経験を積むことができるのかというと、
電気主任技術者の指導の下、電気主任技術者が行う業務を実際に行わなければなりません。
電験三種を頑張って取得しても実務経験を積むことができない!という方が多く、
「実務経験が必要」という難しいハードルのせいで、電験三種は取得してもは役に立たない!と言われるのだと思います。
さらに、実務経験を積むことができたかの証明は勤めた会社に認めてもらわなければなりません。
実務経験として認められる仕事を長年やってきたのに会社がそれを認めてくれなくて困っている!というケースをよく耳にします。
下記の記事では、実際にあった「実務経験証明書がもらえない事象」を紹介しています。
実務経験の承認を会社に申請する場合、会社が承認してくれるかを事前に調査しておくことが重要です。
私が勤めていた会社では、電力部門と弱電部門の2の部門があり、
協力して仕事をすることが多くお互いの仕事内容を把握しながら仕事をするスタイルでした。
お互いに知識と経験があるにも関わらず、弱電部門に所属している方には電気主任技術者の実務経験は認められていません。
なので、弱電部門の方は電験三種に合格したとしても実務経験証明書がもらえないので電気主任技術者として働くことはできない!ということになります。
弱電部門の方は、電験三種は取得しても役に立たない!と言って受験する方はほぼ皆無という状況です。
国家資格「電験3種」の魅力
電気に詳しくなれる
電験三種の試験を合格するには、電気の基本的な知識を習得しなければ合格することはできません。
そのため電験三種に合格できれば、経験がなくても現場である程度通用するくらい電気に詳しくなっているはずです。
働き始めた当初、現場で工事屋さんから「ここはどうすればいい?」「これで合っているよね?」と質問されることがあり、全く理解できないことが続きました。
電験三種を勉強してからは工事屋さんからの質問にもその場で答えられるように!
先ほどは、「実務経験を積むことができなければ電験三種は役に立たない!」という表現をしていますが、そんなことはありません。
電気主任技術者として従事できなくても電験三種を勉強することで電気の知識を深く理解することができます。
さらに、周りからの評価もアップするはずです。
電験三種取得!という肩書はとても魅力的
就職、転職に強い
電験三種の資格があれば、就職や転職に強いのは間違いありません。
実務経験があると更に優遇されます。
電気を専門としている会社は社員から電気主任技術者を用意することができますが、そうでない会社の社員は電気に関する知識のない方がほとんどです。
そのような会社は社員からではなく、外部にお願いして電気主任技術者を用意して電気設備の保守・管理をしてもよい!という制度があります。
この制度のおかげで、電験三種の資格があると電気設備の保守・管理をする会社への就職されやすくなります。
さらに、実務経験を積んで電気主任技術者として従事できる方は、外部に電気主任技術者をお願いしている会社での就職もできるようになります。
会社としては、外部にお金を払って電気設備を保守・管理してもらうよりも資格を持った社員が電気設備を保守・管理した方が多くのメリットを得ることができるからです。
多くの電気を利用する施設には、電気主任技術者が必要!という法律がある限り、電験三種という資格があれば転職、就職に困ることはありません。
電気主任技術者として仕事ができるようになる
電験三種に合格して、実務経験さえ積むことができれば電気主任技術者として従事することができるようになり、
人生の選択肢を大幅にが増やすことができます。
- お金稼ぐために給料の良い会社に就職
- 安定を得るために電気設備保守管理会社に就職
- 自分の時間を大切にするために独立して働く
現状に不満がある場合、上記のような項目を考えながら次の就職先を選ぶことだって可能。
電験3種の試験内容と難易度
電験三種ははかなり難しい試験です。
公式サイト「一般財団法人 電気技術者試験センター」に掲載されている合格率は10%~20%とかなり低い結果になっています。
受験資格の条件は設定されていないので、応募さえすれば誰でも受験することができます。
そのため全く勉強をせずに受験するという人も多いから合格率が低くなっているのでは?と個人的に感じています。
電験三種の試験は「理論」「電力」「機械」「法規」の4つの科目に分かれていて、全ての科目に合格しなければなりません。
科目合格という制度があり、1回の受験で4科目全て合格できなくてもまだチャンスがあります。
科目合格は2年間有効で、3年目までに全ての科目を合格すれば資格取得ということになります。
私は合計7回受験しているのですが、この科目合格の制度がなければ資格の取得は出来なかったと断言できます。
1年目・・・全科目不合格
2年目・・・全科目不合格
3年目・・・「理論」合格
4年目・・・「機械」合格
5年目・・・「電力」合格
6年目・・・「法規」不合格、「理論」の科目合格がなくなる
7年目・・・「理論」と「法規」合格
電験三種の試験では「科目を流してしまう!」とよく言われますが、
私の場合6年目での受験が「理論科目を流してしまった」ということになります。
科目を流してしまうとやる気がいっきになくなってしまうのですが、諦めずに受験しつづけることが重要です。
試験の日程が毎年9月の上旬なので、真夏のアウトドアシーズンは勉強のラストスパートをかけなければいけません。
そのため真夏ののアウトドアシーズンは外出を控えてひたすら勉強していました、、
受験に慣れてきた6年目、7年目は週末雨の日には本気で勉強して、晴れた日の週末は家族でお出掛けをしていました。
受験中、もしくはこれから受験予定の方は焦って7月、8月に集中して勉強をするのではなく、計画的に勉強の予定を立てることをお勧めします。
7年間電験三種の試験を受験し続けた私が感じた1番難しい科目は機械科目です。そして1番点数を取りにくい科目は法規科目だと思います。
「機械科目」は勉強していても、実際の設備のイメージがつきにくく、理解するのに時間がかかりました。
発電機や同期機の構造の勉強しても「実物のイメージがわかない、、」「この2つの違いってなに、、」といったことが多く全く頭に入らない状況が続きました。
そこで「機械科目」が苦手という方におすすめの勉強法が、深く理解することを諦め繰り返し繰り返し練習問題を行う!という方法です。
理解していなくても、試験問題の傾向がわかってくると自然と答えまで辿り着けるようになります。そうなれば点数が上がってくるはずです。
「法規科目」は私が一番苦しんだ科目で、問題の傾向によって難易度が全く異なります。
勉強をして大量の知識を覚えることが大前提ですがその年の問題が自分の得意な部分が出るかどうか。運が良いか悪いか。にかかっていると私は思います。
6年目の試験では法規にかなりの勉強時間を費やし、自分なりに満足のいく完成度で試験に臨んだのですが、結果は40点で不合格でした。
計算問題は勉強をすればするほど点数が取れるようになってくるのですが、文章問題はわからない問題が出題された時点でお手上げです。
法規の最近の出題傾向は過去問にないような問題が出題されるようになっていて、
2019年の法規の合格点は唯一50点を下回ったので受験生全員が難しいと感じていたはずです。
「法規科目」がなかなか合格できないという方には、諦めず受験し続けてることが重要です。
毎年のように合格点が下がる科目なので受験さえし続けていれば必ず合格できる年があります。
電験三種の勉強は独学よりも専用の学習教材を利用すること!をおすすめします。
なぜなら、専門的な内容が多く途中で挫折してしまう方が非常に多いからです。
私の場合、仕事で電験三種の知識が必要だったため、自然と「法規科目」や「理論科目」の内容に日常から触れることができましたが、
私のような環境ではない方が電験三種の勉強を始めたとき、とっつきにくさと難しさですぐに挫折してしまうと思います。
そこでおすすめの教材が生涯学習のユーキャンです。
ユーキャンの電験三種講座では、
これから電気について勉強する方でも安心のカリキュラムとサポートが充実
しています。
試験日までを逆算してスケジュールを組みながら勉強することができるので、4科目全ての学習を計画に進めることが可能。
費用がちょっと高いのでは?と感じる方もいるかと思いますが、電験三種を取得後のキャリアアップを考えると決して高い費用ではありません。
ユーキャンには、
問題の添削・わからない部分の質問ができる
というめちゃくちゃ魅力的なサービスがあります。
電験三種では、
解答を見ても計算内容がわからない!なぜこのような結果になるのか意味不明!
という問題がいっぱい出てきます。
こんなときユーキャンなら、
添削・質問サービスを使ってわからない問題をすぐに解決することができる
ので効率よく確実に学習を進めることができます。
これから電験三種の勉強をはじめようと思っていて、参考書などを買い揃えていない!という方はスタートからユーキャンの電験三種講座で勉強することをおすすめします。
電験3種の資格を使って転職した先輩の体験談
電験三種の資格で転職した先輩は、
電気工事会社で働いていて電気工事士の資格は必要だが電験三種の資格は必要ない!
という環境でした。
その先輩は日頃から、
「独立して電気主任技術者として電気設備の保守管理業務をやりたい」
と言っていて、電気工事会社を辞めた後、電気設備の保守・管理をする会社に転職し電気主任技術者として働くノウハウを身に着けて独立しました。
先輩からは、
電験三種という資格は取得するだけでは宝の持ち腐れ、電気主任技術者として従事することができるようになってやっと資格の効力を発揮することができる!
と教えてもらいました。
給料面でも恵まれていて、年収は900万円を超えるそうです。
「誰でも簡単にできる仕事ではない」「電気設備に関する全ての責任がかかる」ことでこれだけのお金を貰えるのだと思います。
さらに給料面や技術面で上を目指すことも可能で、第二種電気主任技術者、第一種電気主任技術者の資格を取得すればさらに大きな電気を使用する施設の電気主任技術者になることができます。
今後、電気という分野でキャリアアップしたい!給料をいっぱい貰いたい!という方は電気主任技術者を目指してみてはいかがでしょうか。
電気工事現場の作業員の方が考える電気主任技術者という資格
電気工事現場の作業員の方は、
電気主任技術者の資格があると将来安泰!電気工事士はみんな持ってるけど電気主任技術者はなかなか持ってない!
と言っているのをよく耳にします。
私は仕事上、電気工事の現場に行っていろんな方と打ち合わせすることがあるのですが、電気工事現場の作業員の方で電験三種を取得しているという方に合うことは滅多にありません。
理由としては、
電験三種の資格を取得すると電気工事の設計や現場に来ない工事監督業務(総括責任者)にキャリアアップしていくから
です。
私が勤めていた会社にはない制度なのですが、
電気主任技術者という資格はキャリアアップに繋がる資格でなので給料や手当が大幅アップする会社
がほとんどです。
電気主任技術者が会社にいることで会社が受注できる仕事の幅が広がるので、当然の報酬だと私は思います。
電験3種は将来の選択肢を広げてくれる資格
電験三種がどのような資格なのかを、電気設備を保守・管理する会社に勤めていた私の目線から紹介させていただきました。
結論としては、
人生の選択肢の幅を広げてくれる資格
だと思っています。
- 今の会社でキャリアアップする
- 別の電気関係の会社に転職する
- 独立して電気主任技術者として働く
働き方を選択できる!ということはとても贅沢なことです。
実際に私は電験三種を使って転職をし、充実した毎日を送っています。
電気主任技術者として従事することは大きな責任が伴うためこれからの人生どうなるかわかりませんが、電気主任技術者の仕事は一生続けていこうと思っています。
電験三種の取得に7年もかかりましたが、7年という歳月を費やしてでも取得して良かったと感じています。
電験三種に挑戦している方、これから勉強を始めようと思っている方は諦めず頑張って下さい。
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