電気の資格が就職・転職に強い理由【電験三種を使って転職をした私の体験談を紹介】

Left Caption

豆父ちゃん

電気の資格ってどんなものがあるの?電気の資格は就職や転職に強いの?

こんな疑問にお答えします。

結論から言うと、電気の資格は就職や転職が非常に有利になる資格です。

この記事では、いろいろある電気関係の資格の中でも、電気工事に関する資格と電気設備を保守・管理する資格について詳しく紹介しています。

私は電気設備を保守・管理する大手電気会社に勤めていました。仕事ではいろんな業種の方と打合せをしたり雑談をする機会が多く、そのときに話題となるのが仕事の大変さや年収についてでした。いろんな経験をしている方々から教えてもらったいろんなお話を元に電気の仕事や資格についてリアルな実情をご紹介します。

電気は、生活に欠かせないエネルギーの一つです。そんな電気に関する仕事は今後絶対になくならない!と私は考えています。

将来なんの仕事をしようか決まっていいない!今のうちに何か資格をとっておきたい!と考えている方は、電気関係の資格の取得を検討してみてください。

 

広告

電気の資格が就職・転職に強い理由

電気の資格が就職や転職に強い理由は、電気の仕事には必ず需要があるから!電気の仕事をする技術者が足りていないから!という2つの理由があります。

電気の仕事をする技術者になるには、難しい電気の試験に合格すること実務経験を積むことが必要になります。この2つのハードルのせいで電気の仕事をする技術者が不足しています。しかし、電気の資格を取得して、実務経験を積むことができればいろんな電気関係の会社から必要とされることになります。そのため電気の資格は就職・転職が非常に有利になる!とされています。

これからの時代、電気の需要がさらに上がると考えられます。現にいろんな企業で人の手を必要としないロボットが導入され、電気をたくさん使う高圧受電設備の数が増えています。今後も電気の需要が高まっていくことが考えられます。

さらに電気の技術者になるためのルールは昔からさほど変わっていません。ハードルが高いままなんです。例えば、電気主任技術者として従事するには電気主任技術者の試験に合格し、さらに数年の実務経験が必要になります。この2つの高いハードルさえクリアすることができれば、就職先・転職に悩むことはなくなります。

電気の仕事に興味がある!とりあえず将来役に立つ資格を取得したい!と考えている方は、今のうちに電気の資格を取得しておくことをおすすめします。

 

電気の資格試験の難易度

電気関係の資格試験の難易度は、結論から言うとかなり難しめです。特に、今まで電気の勉強をしていない方が1から電気の資格を取得を目指すならば相当の努力が必要になると思います。

私は、大手電気会社に勤めてから電気の勉強を始めました。電気に関する知識が全くの0からのスタートだったのでとても苦労しましたが、仕事で電気について考える時間が多く、仕事で学んだことが資格試験の勉強に繋がる!という特殊な環境でした。そのため苦労はしましたが、いろんな電気の資格を取得することができました。

私が取得した電気関係の資格がこちらです。

 

  • 第三種電気主任技術者
  • 第一種電気工事士
  • 電気工事施工管理技士
  • 第二種電気工事士

難易度が高い順番で記載しています。難易度が易しい順番からから資格を取得していきたいと考えている方はまずは第二種電気工事士の試験がおすすめです。

ここで抑えておきたいポイントが、電気工事士の試験には実技試験がある!ということです。電気の知識や経験が全くない状態でこれから電気の勉強をはじめる!という方にとって実技試験が最大の壁になるかと思います。

ネットではよく、電気主任技術者の試験は難しいけど電気工事に関する資格は簡単!という情報を見かけますが個人的にはそんなことはありません。実技試験があるおかげで電気工事士の資格も十分難しく感じました。

難しいといっても、電気関係の資格試験は正しい方法で勉強すれば必ず合格することができる難易度になっています。ただし、電験二種や電験一種は正しい勉強法や努力でどうにかなる試験ではないくらい難しいとされています。

試験勉強を始めた当初、わけのわからないことばかりで諦めようかといつも考えていました。しかし今では「わけのわからないこと」が「あたりまえ」の知識になっています。正しく勉強すれば、難しく感じていたこともいつの間にか当たり前の簡単なことのように思えてくるはずです。

電気関係の資格の取得を本気で考えている方は諦めずに頑張ってみてください。

 

電気の資格を取得するためのおすすめ勉強法

電気の資格を取得するためには、電気の基本をイメージできるかが大切!だと私は思います。

一番最初に挑んだ電気の資格(第二種電気工事士)の勉強を始めた頃、オームの法則や+(黒線)、-(白線)といった知識がないまま過去問を使って勉強していたのですが、解答や解説を見ても全く理解することができませんでした。

まずは電気の基本をイメージできる基礎を身に着けた方がいいと思います。

電気の基本がわかる参考書

子どもの学習用の参考書としてではなく、これから電気の資格の勉強を始める方におすすめの参考書です。子ども理科の話かと思っていた電気の話がいっぱい掲載されています。

この参考書を読んでから資格の勉強をするのと、読まずに勉強をするのとでは理解の効率がかなり異なっています。
どんどん電気の資格を取得していこう!と考えている方は、まず電気の基本的な知識を身につけてみてはいかがでしょうか。

この参考書で電気の基本を身に着けてから、試験勉強をすると難しい計算式や公式がなんとなく頭に入ってくるようになりました。

ここで感じたことが、

実際の電気設備と公式や計算がどのように関係しているかを少しでも理解することが重要!

ということです。

これから電気の勉強を1から始めるという方は、試験の参考書を揃える前に、電気の基本を学ぶための参考書で勉強してみてはいかがでしょうか。

 

電気工事士の資格

電気工事士には、第一種電気工事士と第二種電気工事士の2種類の資格があります。第一種電気工事士の方が第二種電気工事士の試験よりも難しいとされていて、資格を使ってできる仕事内容にも差があります。

第一種電気工事士の仕事範囲

第二種電気工事士の範囲と最大電力500kw未満の工場、ビルなどの工事に従事することが可能

 

第二種電気工事士の仕事の範囲

般住宅や店舗などの600V以下で受電する設備の工事に従事することが可能

 

簡単に説明すると、第一種電気工事士があれば高圧・低圧の電気設備の工事ができて、第二種電気工事士は低圧の電気設備の工事ができる!ということになります。できる仕事内容からも第一種電気工事士の試験の方が難しくなることがわかるかと思います。

ここで抑えておきたいポイントが、

実技試験は第一種電気工事士も第二種電気工事士も準備することは差ほど変わらない!

ということです。

私は第二種電気工事士の実技試験になかなか合格することができない期間が長くとても苦労していました。このとき第一種電気工事士の実技試験はどれくらい難しいのだろう?と疑問から試しに第一種電気工事士の実技試験の内容を確認してみたのですが、注意するポイントや勉強するべきポイントはほとんど変わらない!という印象を持ちました。

将来的に第一種電気工事士を必ず取得する!という方は、敢えて第二種電気工事士から順番に挑戦する必要は全くありません。最初から第一種電気工事士の試験に挑戦してもいいと私は思います。私は段階を踏んで電気工事士の資格を取得しましたが、今考えれば初めから第一種電気工事士の資格に挑戦すべきだったと考えています。

第一種電気工事士おすすめ参考書

電気について勉強を始めたばかり、電気の難しいことはまだ理解できない!という方におすすめなのが、ぜんぶ絵で見て覚えるシリーズの参考書です。

電気のわかりにくい部分を絵を使って補足しながら勉強することができます。実際の電気設備をイメージしながら勉強することができるので、勉強しやすい内容になっています。

 

テキストで試験に出題される用語や計算問題の勉強のあとは、実際の試験問題に慣れる必要があります。テキストで基本的な知識は身に付けたけど、問題にされると回答することができない!という方が多くいらっしゃいます。

テキストを使って勉強をしたあとは、必ず過去問を使って身に付けた知識を試験問題で使えるようにしておきましょう。

過去問でおすすめなのが、電気書院が出版する過去問です。なぜなら、回答の解説がかなりわかりやすいから!です。電気の過去問は解説の方法が出版社によってガラッと異なります。出版社が異なる参考書を数多く見てきましたが、電気書院の解説が一番わかりやすいと思います。

 

実技試験のおすすめ参考書

実技試験での参考書は、ぜんぶえ絵で見て覚えるシリーズの1冊があれば十分です。使われる材料や問題の完成形をカラー写真で確認することができるので具体的にイメージして勉強することができます。さらに参考書では、実技試験で減点対象とされるポイントや難しい結線図の解説などが記載されているので、初めて実技試験を受ける!という方にでも安心して勉強することができる内容になっています。

 

電気主任技術者として従事できる資格

電気主任技術者として従事するための資格には。電験三種、電験二種、電験一種の3種類の資格があります。電験三種が一番簡単で電験一種は一番難しい試験とされています。電気工事士の資格と同様に、3種類の資格を使ってできる仕事内容にも差があります。

電気主任技術者第一種

全ての事業用電気工作物を保守管理することができる

 

電気主任技術者第二種

電圧が17万ボルト未満の事業用電気工作物を保守管理することができる

 

電気主任技術者第三種

電圧が5万ボルト未満の事業用電気工作物を保守管理することができる

3種類の資格の違いを簡単にまとめてみました。簡単にいうと、電験三種はコンビニや小さめの工場の電気設備を保守管理する仕事ができるようになり、電験一種は電気を作り出す火力発電所や水力発電所の電気設備を保守管理することができるようになります。

電験は三種を受験しないでいきなり二種から受験する!というようなことはできません。まずは電験三種の合格を目指して勉強するようにしましょう。

下記の記事では、電験三種の勉強法について私の体験談を踏まえて詳しく紹介しています。これから電験三種の勉強をはじめようと考えている方は参考にしてみてください。

電験三種の試験内容

電験三種には、理論、電力、機械、法規の4科目あり全ての科目を合格しなければなりません。4科目もある電験三種は試験範囲がかなり広いため、1発で4科目全て合格できる人はほんの一握りです。そのため科目合格の制度(1科目につき2年間有効)をうまく使って4科目の合格を目指す人がほとんどです。私もこの科目合格の制度のおかげで電験三種を取得することができました。

電験三種を取得するには、計画的に勉強を進めていく必要があります。選択問題なら運がよければなんとかなる!一夜漬けで合格できる!というような試験内容ではありません。

基本的なポイントをしっかり理解し暗記して、試験当日は身に着けた知識を使って試験問題に応用させる必要があります。

下記の記事では、法規科目の勉強のポイントについて詳しく紹介しています。

法規科目は私が4科目の中で最も苦戦した科目です。問題数が少なく1問ごとの配点が高いためミスが許されない!という特徴があります。ただし、難しい公式が使われる計算問題が少なく、規定や法律の暗記問題が多いことから、4科目の中で最初に勉強しやすい科目でもあります。

電験三種がどのようなものなのか様子を見ながら勉強を始めたい!という方は法規科目から勉強を始めることをおすすめします。ここで抑えておきたいポイントが、法規の参考書はなるべく内容が細かく詳しいものを準備する!ということです。

要点がまとめられている!出題率の高い範囲が詳しく紹介されている参考書は買わない方がいいと私は考えます。なぜなら、以前要点がまとめられた法規の参考書を使っていたのですが、参考書に記載されていない箇所から出題されたからです。

法規の暗記問題は数学のように応用があれば解けるというものではなく、知識があるかないかで正解できるかどうか決まってしまいます。内容がより詳しく記載されている参考書を使って勉強することは出題率の低いことまで覚えなくてはならなくなるのでとても大変ですが、法規科目ではこれが重要です。

法規科目おすすめ参考書

 

オーム社の完全マスター電験三種受験テキスト法規 改訂4版/オ-ム社/重藤貴也は細かい情報まで記載されています。重要な用語や文章は太文字や赤色が使われているのですが、結構な部分が太文字だったり赤文字の表記になっています。

この参考書で勉強するようになってから、法規の点数が徐々に上がっていきました。

下記の記事では、電験三種科目別のおすすめ参考書について詳しく紹介しています。

これから電験三種の参考書を揃えようと考えている方は参考にしてみてください。

 

電験三種を取得すれば、いろんな会社から電気主任技術者としての採用枠を得ることができます。求人サイトを確認してみると、「電験三種資格保有者優遇、入社後実務経験を積むことが可能」という情報をよく目にします。これは電験三種の資格さえ持っていれば、仕事は入社してから経験を積んで覚えることができる!ということです。

さらに将来を見越すと、会社で実務経験を積んで独立して電気主任技術者として働くことも可能です。このような働きができる資格は電験三種~一種だけだと思います。

就職・転職に強い資格が欲しい、また将来的に会社に属さず個人でいてみたい!と考えている方は、電気主任技術者として従事することができるようになる電験という資格がおすすめです。

 

電気主任技術者として働いている私の経験談

私は大手電気設備を保守管理する会社を退職後、個人事業主で電気主任技術者として働いています。サラリーマン時代にいろんな資格を取得して、実務経験を積むことができました。電気関係の仕事をしているいろんな方とお話をする機会があり、電気の資格について個人的に以下のような印象があります。

 

  • 電験三種があれば、転職に困ることはない。引き抜きだってありえる
  • 電気関係の仕事をするなら工事士の資格は必須
  • 電気設備のメンテナンスなら電験、電気工事なら施工管理技士
  • 年収を上げたいなら電験二種や一種に挑戦すべき

考え方は人それぞれですが、電験という資格は電気関係の仕事をするうえで、一種のステータスになっているんだと感じました。私自身電験三種を取得したと伝えるだけで、「ある程度電気に詳しいんだな」と思ってくれる場面にも数多く遭遇しています。